英検ライティングは2題|3級以上の要約・Eメール・意見論述の違い

英検のライティングは2題で、要約は減らし意見論述は増やす作業だと示すサムネイル
  • 英検のライティングが2題になったと聞いたが、何が出るのか分からない
  • 要約問題の書き方が分からない
  • 書いてはみるが、これで合っているのか判断できない
  • 添削してくれる人が周りにいない

英検のライティングで手が止まる人には、共通する状態があります。何を書けばいいか分からないのではなく、どちらの作業を求められているのかが分かっていないという状態です。

1級〜3級は2024年度にライティングが2題化され、2025年度新設の準2級プラスも要約+意見論述の2題です。そしてこの2題は、まったく逆方向の作業を測っています。

先に結論を言います。要約は情報を減らす作業、意見論述は情報を増やす作業です。同じ対策で両方は取れません。

筆者は英検1級の保持者で、日本最大級の英語サービスの運営に長く関わってきました。この記事では、英検協会が公表している出題形式をもとに、2題の見分け方と添削の確保方法を順に解説します。

要約問題って、結局どう書けば正解なんですか?自分の意見を入れたほうがいいのか迷います…

そこが分かれ目だよ。要約は自分の意見を入れないほうがいい。もう1題の意見論述とは、まったく逆の作業なんだ。

逆…?同じ「英作文」なのにですか?

そう。片方は減らす作業、もう片方は増やす作業。これを分けずに練習するから、両方が中途半端になるんだ。

この記事でわかること

  • 自分の級で出る2題が何かと、それぞれが測っている力
  • 要約・Eメール・意見論述の作業方向の違い
  • 作文を自己評価だけで仕上げると見落としやすい理由と、その対処
  • 添削を確保する手段を、対応級と段階で選び分ける方法
プロフィール画像
この記事の執筆者 PRO
上智大学卒 英検1級保持
上智大学卒、言語学・英語教育専攻。在学中にアメリカ留学を経験し、その後独学で英検1級を取得。 現在は日本最大級のオンライン英語学習サービスを運営するIT企業でコンテンツ制作とマーケティングに従事。
本ページはプロモーションが含まれています

結論:ライティング2題は、逆方向の作業を測っている

最初に全体像を示します。この記事の主張は3つです。

要約は情報を減らし、意見論述は主張から理由を増やす逆方向の作業だと示す図
要約は残す情報を選び、意見論述は主張を理由で広げます。
3行の結論

  • 2題は測っている力が違う:要約は減らす作業、意見論述は増やす作業です
  • 作文は自己評価だけでは見落としやすい:正解が1つに定まらず、ルーブリックだけでは判断しにくい部分があります
  • 伸びるのは本数ではなく書き直しの回数:新しい1本より、同じ1本を直すほうが効きます

多くの解説は「要約の書き方」「Eメールの書き方」を別々に扱います。しかし別々に覚えると、本番でどちらのモードに入るべきか判断できません。

この記事で一貫して問うのは、「あなたは今どちらの作業をしているのか」という一点です。ここが決まれば、書き方は自動的に決まります。

読む順序と、たどり着く地点

前半で2題の性質を整理し、後半で添削の確保方法を扱います。読み終えると、自分の級で何を書くのかと、誰に見てもらうのかが決まります。

確認する3つのこと

  1. 自分の級で何が出るのか(対象を確定する)
  2. それぞれの作業方向(書き方を分ける)
  3. 添削をどこから確保するか(手段を決める)

自分の級で何が出るのかを、先に確かめる

対策を始める前に確認すべきことがあります。級によって出る2題が違うからです。要約を練習するのか、Eメールを練習するのかを、教材を開く前に決めます。

級ごとの出題マップ

英検協会の公表内容によると、1級〜3級は2024年度に2題化され、2025年度新設の準2級プラスも要約+意見論述の2題です。次の形式は2026年7月27日に公式ページで確認したものです。

1題目(追加形式) 2題目
1級 要約 意見論述
準1級 要約 意見論述
2級 要約 意見論述
準2級プラス 要約 意見論述
準2級 Eメール 意見論述
3級 Eメール 意見論述
1級から3級までの1題目と2題目を、要約、Eメール、意見論述の順序で整理した級別マップ
1題目は2級以上と準2級プラスが要約、準2級・3級がEメールで、2題目は意見論述です。

境界がはっきりしています。2級以上と準2級プラスは要約、準2級・3級はEメール。この線を先に引いてから対策に入ります。

注意したいのが準2級プラスです。名前は準2級に近いのに、ライティングの出題形式は2級と同じとされています。級の名前だけで判断すると、対策の方向を誤ります。

境界の意味

なぜこの分かれ方なのか。要約は、元の英文を読んで理解する工程を含むからです。読解力がないと成立しません。

一方Eメールは、短い受信文に返信する形式です。読む負荷を抑えたまま、やり取りの中で必要な英語を書けるかを見ています。

準2級プラスは2025年度に新設された級です。ライティングは2級と同じ出題形式とされ、要約力の基礎を身につける設計になっています。出題形式は変更されることがあるため、受験する級の最新情報は公式でご確認ください。全体像は英検とは何かを整理した記事で扱っています。

先に確かめないと起きること

この確認を飛ばすと、自分の級で出ない問題の対策に時間を使うことになります。

要約の解説は情報量が多く目立つため、準2級・3級の受験者が要約の記事を読んでしまうことがあります。形式が違えば、書き方の原則ごと違います。

逆のパターンもあります。2級を受けるのに、以前の情報を見て意見論述だけを練習してしまう。2024年度より前の教材や記事には、要約・Eメールの追加形式が載っていません。参照する情報の年度も確認してください。

要約は「減らす」。足すと減点に近づく

2級以上と準2級プラスに出る要約問題を見ていきます。ここが最も誤解されやすい問題です。

要約では元の文章から必要な情報を選び、自分の意見を足さないと示す図
要約は元の文章を小さくする作業で、自分の考えを追加する問題ではありません。

要約でやってはいけないこと

要約問題で最も多い失敗は、自分の意見を書いてしまうことです。

意見論述に慣れているほど起こります。英作文といえば自分の考えを述べるもの、という前提が身についているためです。

要約で求められること・求められないこと

  • 求められる:元の文章の要点を選んで残す
  • 求められる:自分の言葉に置き換える
  • 求められない:自分の意見を加える
  • 求められない:元にない情報を補う

「選んで残す」という作業

要約の本質は選択です。元の文章にある情報のうち、何を残して何を落とすかを決める作業になります。

このとき判断基準になるのが、段落の役割です。導入・具体例・反論・結論のうち、具体例は落とし、主張と根拠は残すのが基本形になります。

反論をどう扱うか

判断に迷いやすいのが反論部分です。元の文章に「一方でこういう見方もある」と書かれている場合、これを残すかどうか。

原則としては残します。反論は文章の構造そのものだからです。落とすと、元の文章が一方的な主張だったことになってしまいます。

ただし、反論に付いている具体例までは要りません。「こういう反対意見もある」という骨だけ残すのが目安になります。

そのまま写すのも避ける

もう1つの失敗が、元の文章の表現をそのまま並べることです。要約は「自分の言葉に直す」工程を含みます。

写しただけの答案は、読解はできていても言い換えの力を示せません。同じ内容を別の語で言えるかどうかが、この問題で見られている部分です。

言い換えといっても、難しい語に置き換える必要はありません。名詞を動詞にする、2文を1文にまとめるといった操作でも十分に言い換えになります。語彙力の問題というより、組み替えの操作です。

要約の具体的な手順は英検の要約問題の書き方で扱います。

Eメールは「返信」。3級と準2級で指示が違う

準2級・3級で追加されたEメール問題は、どちらも返信の課題です。ただし、返信の中で求められる行動は級によって違います。

英作文ではなく、返信である

この問題で最初に理解したいのは、これが「英作文」ではなく「返信」だということです。

受信メールに書かれた内容を受けて、相手へ必要な情報を返します。自分の書きたい話を広げるのではなく、受信文と問題の指示に対応することが中心です。

3級のEメール問題で、受信メールの質問1と質問2を返信の答え1と答え2へ対応させる図
3級では、受信メールの2つの質問へ一つずつ答えます。準2級は課題が異なります。

3級は、相手からの2つの質問に答える

3級では、受信メールにある2つの質問へ答えます。書き始める前に疑問文へ印を付け、答えを1つずつ用意すると対応漏れを防げます。

準2級は、答えたうえで質問を2つ返す

準2級では、受信メールの質問へ答えるだけでは終わりません。下線部について具体的な質問を2つ書くことも求められます。

つまり、3級は「相手の2問に答える」、準2級は「相手の問いに答え、こちらから2問を返す」です。似た見た目でも、数える対象が違います。

級別に先に確認すること

  • 3級:受信メールの2つの質問に印を付け、答えを2つ用意する
  • 準2級:受信メールの問いへの答えを決め、下線部への具体的な質問を2つ用意する

書き始める前の30秒でできる作業です。これだけで、英文は正しくても指示の一部を落とす失敗を減らせます。

英文が正しくても、指示への対応が足りないことがある

Eメール問題でよくある失敗は、文法的に正しい英文を書いているのに、求められた返信になっていないことです。

3級で質問の片方に答えていない。準2級で下線部への質問が1つしかない。英語の正しさとは別に、課題の内容へ対応できているかが見られます。

返信らしさを整える

もう1つ、返信としての体裁があります。お礼や感想を一言添えてから本題に入るだけで、メールとしての自然さが出ます。

ただし、これに字数を使いすぎないこと。中心はあくまで質問への回答です。

答えを膨らませる方向

質問に答えるだけでは字数が足りないことがあります。そのときに使えるのが、答えに一言の理由や状況を足す方法です。

「行きました」だけでなく「友達と行きました。とても楽しかったです」のように、事実に感想や詳細を添える。新しい話題を持ち出すより、答えた内容を厚くするほうが安全です。

Eメール問題の具体的な手順は英検のEメール問題の書き方で扱います。

意見論述は「増やす」。型を持てば手は止まらない

3級以上に共通する意見論述は、要約と逆の作業になります。

立場、理由1、理由2、結論の順で意見論述を組み立てる4段階フロー
意見論述は、立場と2つの理由、結論の順序を先に固定します。

1つの立場から情報を広げる

意見論述では、与えられたテーマに対して立場を決め、その理由を自分で作り出します。元の文章に情報はありません。

要約が「与えられた情報を絞る」のに対し、意見論述は「何もないところから情報を増やす」作業です。同じ英作文でも、頭の使い方が正反対になります。

手が止まる原因は型の不在

意見論述で手が止まるとき、原因はたいてい英語力ではありません。何をどの順で書くか決まっていないことです。

型があれば、埋める作業になります。型がなければ、毎回ゼロから設計することになります。

STEP
立場を決める
賛成か反対か。書きやすいほうを選びます。本心である必要はありません。
STEP
理由を2つ出す
ここで迷ったら、自分の経験と一般的な事実の2方向から探します。
STEP
それぞれに一言の説明を付ける
理由を言いっぱなしにしないための工程です。
STEP
立場をもう一度述べて閉じる
最初と同じ内容で構いません。

この4段階が身につくと、テーマが変わっても手順は変わりません。テーマごとに考えるのは中身だけになり、構成を毎回設計し直す必要がなくなります。

本心を書く必要はない

意見論述で時間を溶かす人の多くは、「自分は本当はどう思っているか」を考えています。

しかし採点で見られるのは、立場の正しさではなく立場を英語で支えられているかどうかです。理由を出しやすいほうを選ぶのが合理的です。

立場を選ぶ基準

では、どちらを選べばいいのか。判断基準は1つです。理由が2つすぐ浮かぶほうを選びます。

強く思っているほうではなく、書けるほうを選ぶ。試験の作文は主張の表明ではなく、主張を英語で支える練習の場だと割り切ってください。

理由を探す2つの引き出し

理由が出ないときの探し方も決めておくと、止まりません。

理由を探す方向

  • 自分の経験:実際に見聞きしたこと。具体例をそのまま説明に使えます
  • 一般的な事実:多くの人に当てはまる話。説得力を出しやすい方向です

この2方向から1つずつ出せば、理由は2つそろいます。同じ方向から2つ出そうとすると、内容が重なりがちです。

要約・意見論述は4観点。Eメールは3観点

書き方の前に、何が見られているのかを確認します。ここを知らないまま練習すると、努力の方向がずれます。

要約・意見論述で公表されている4つの観点

英検協会は、問題形式ごとの採点観点を公表しています。2026年7月27日時点で、要約・意見論述について示されているのは次の4つです。

観点 見られていること
内容 課題で求められている内容が含まれているか
構成 英文の構成や流れが分かりやすく論理的か
語彙 課題に相応しい語彙を正しく使えているか
文法 文構造のバリエーションを正しく使えているか

要約・意見論述では、文法は4つのうちの1つです。語彙を加えても、英語表現に直接かかわる2観点だけで全体を決めるわけではありません。

Eメールには「構成」がなく、3観点で見る

準2級・3級のEメールは、内容・語彙・文法の3観点です。要約・意見論述にある「構成」は独立した採点観点に含まれません。

だからこそ、受信文と指示への対応が重要です。3級では2つの問いへ答え、準2級では答えに加えて2つの質問を書く。形式ごとの内容要求を先に満たします。

内容と構成は、書き始める前に整えられる

要約・意見論述の内容と構成は、英文を書く前の設計で改善できます。聞かれたことに答えているか、話の筋が通っているかを日本語の段階で確かめるからです。

英文が整っていても、内容がずれていれば評価は伸びません。英語表現だけを直すのではなく、問題形式ごとの要求を満たしているかを先に見る。ここが作文対策で費用対効果の高い領域です。

語彙と文法の観点で求められること

残る2つの観点にも共通点があります。どちらも「繰り返しを避ける」ことが公表されているアドバイスに含まれています。

同じ語を何度も使わない。同じ形の文を並べない。難しい表現を使うことではなく、単調にならないことが求められています。

減点ではなく0点になる条件がある

観点の話に続けて、避けるべき失敗を確認します。作文には、点が減るのではなく消える条件があります。

形式ごとの指示から外れると、0点になることがある

英検協会の解説では、課題の指示に対応していない場合、すべての観点で0点と採点されることがあると示されています。

意見論述なら問いと無関係な主張、要約なら元の文章と無関係な内容、Eメールなら求められた回答や質問がない答案です。英文がどれだけ整っていても、形式ごとの中心的な要求を外せば点が残らないことがあります。

だから最初にやるべきは、書き方の練習ではなく「何を聞かれているか」の確認です。ここを外すと、他のすべてが無効になります。

意見と矛盾する理由は、理由として数えられない

もう1つ公表されている注意点があります。賛成の立場で書きながら、途中で反対寄りの理由を入れてしまうケースです。

この場合、その理由は意見を支えるものとして数えられず、減点の対象になるとされています。立場を決めたら、最後までその立場の材料だけで書く。両論併記は求められていません。

理由に説明がないと弱い

理由を挙げただけで説明を付けないことも、注意点として挙げられています。

「安いから」「便利だから」で止めず、それがどういう良さにつながるのかを一言足す。この一言があるかどうかで、内容の観点の評価が変わります。

英語以外の語を使うときの扱い

日本語由来の語を使う場合の扱いも示されています。説明を添えれば減点対象にならないが、説明がなければ減点対象になるという整理です。

固有の事情を書きたいときは、その語を知らない読み手にも分かる形にすると考えておけば問題ありません。

採点の観点や注意点は変更されることがあります。上記は2026年7月27日時点で公表されている内容にもとづくもので、点数を保証するものではありません。受験前に公式ページで現在の記載をご確認ください。

作文は、自己評価だけでは見落としやすい

ここから対策の話へ移ります。作文はルーブリックで自己点検できますが、自分の答案を自分だけで評価すると見落としが残ります。

選択式は正解と照合できる一方、作文は複数の表現が成立して自己評価だけでは見落としやすいと示す図
作文は自己点検に加え、級別形式の確認と外部のフィードバックで見落としを確かめます。

他の技能との決定的な違い

語彙・読解・リスニングの選択式問題には正解があります。答え合わせをすれば、合っているかどうかが分かります。

一方、作文は正解が1つに定まりません。同じ内容を伝える書き方が複数あり、ルーブリックを使っても内容のずれや不自然さを自分で見落とすことがあります。

技能 自己点検 不足を補うもの
語彙・読解・リスニング 正解と照合できる 解答・解説
作文 ルーブリックで確認できる 添削や採点のフィードバック

「書けた気がする」が最も危険

自己評価だけで進める実害は、間違ったまま量を重ねてしまう点にあります。

同じ誤りを含む答案を20本書いても、指摘されなければ21本目も同じ誤りを含みます。作文の練習量は、フィードバックがない限り上達に直結しません。

模範解答と見比べる方法もありますが、限界があります。模範解答は「正解の一例」であって、自分の答案が及第点かどうかは教えてくれません。違っていても正解の場合があり、似ていても不足の場合があります。

一次試験の選択式問題と違い、作文は自己評価だけでは見落としやすい技能です。自分で点検したうえで、定期的に外部のフィードバックを入れるのが対策設計の出発点になります。

書き直しの回数が、書いた本数より効く

外部の目を確保したうえで、次に決めるのが回し方です。ここも直感と逆になります。

5本を書きっぱなしにする場合と、1本を3回直す場合を比較した図
新しい本数より、同じ答案を直した回数が次の型になります。

5本書くより、1本を3回直す

作文の上達は、書いた本数ではなく直した回数で決まります。

新しい1本を書くとき、人は前の失敗を覚えていません。しかし同じ1本を直すときは、どこが問題だったかを見ながら書き換えます。この工程だけが、次に書くときの型になります。

同じ時間の使い方

  • 5本書いて提出しっぱなし:5回同じ失敗をする可能性がある
  • 1本を3回直す:3回とも別の改善点が見つかる

直すときに見る3点

書き直しは漫然と行っても効果が薄いため、見る対象を決めておきます。

STEP
聞かれたことに答えているか
内容面の確認。要約なら意見を足していないか、3級Eメールなら2問に答えたか、準2級なら答えと2つの質問があるか。
STEP
同じ語を繰り返していないか
言い換えの練習になります。要約では特に効きます。
STEP
指摘された文法を直せているか
同じ指摘を2回受けないための確認です。

この3点だけを見ます。全部を直そうとすると、直すこと自体が続かなくなります。

回数制限があると、この工程が止まる

書き直しが効くと分かっていても、添削の回数に上限があると「もったいないから提出しない」が起きます。

結果として、最も効く工程が使われないまま試験日を迎えることになります。添削手段を選ぶとき、回数の制約は品質と同じくらい重要な条件です。

直したものを保存しておく

もう1つ、地味ですが効く工夫があります。直す前と直した後の英文を、両方残しておくことです。

同じ指摘を何度も受けているなら、それが自分の癖です。癖が分かれば、書く前に気をつけられます。添削を受けっぱなしにすると、この情報が蓄積されません。

保存の形式は問いません。ノートでも画面のメモでも構わないので、「よく指摘される3つ」を言えるようにしておくのが目標です。

添削は「自分の級」で確保先を分ける

添削先を探すときは、サービスの優劣より先に受験級を確認します。英検対策コースの対象級と、今書いている形式が合っていなければ、よい添削でも試験対策としては使いにくいからです。

英検ライティングの添削先を1級・準1級・2級、準2級プラス、準2級・3級に分けた案内図
1級・準1級・2級はBest Teacher、準2級プラス以下は級別形式を確認して学校・塾・先生の添削につなげます。

1級・準1級・2級はBest Teacherの英検対策コース

Best Teacherの英検対策コースは、1級・準1級・2級が対象です。外国人講師による英作文の添削を受け、その英文をトレーニングとSpeakingレッスンに使います。

一次試験のWritingだけで終わらず、二次試験まで同じ題材を使えるのが特徴です。周りに継続して見てくれる人がいない場合は、無料体験でWritingとSpeakingを1回ずつ試し、添削の内容を確認してから判断できます。

Best Teacherの英検対策コースは、準2級プラス・準2級・3級には対応していません。

準2級プラスは要約の形式を確認してから人に見てもらう

準2級プラスでは要約が追加されます。まず英検の要約問題の書き方で、残す情報と削る情報、語数、言い換えの基本を確認してください。

そのうえで、学校・塾・個人の先生に答案を見てもらいます。頼むときは「全部直してください」ではなく、要点を落としていないか、元の文にない意見を足していないかのように確認範囲を絞ると、具体的なフィードバックを受けやすくなります。

準2級・3級はEメールの指示対応を人に確認してもらう

準2級と3級ではEメール問題が出ます。英検のEメール問題の書き方で、自分の級で求められる返信内容を確認してから答案を作ります。

添削では、文法だけでなく相手の質問に答えたか、自分から必要な質問を書いたかを見てもらうことが大切です。形式上の指示に沿えているかは、学校・塾・先生など英検の出題形式を確認できる人に頼んでください。

周りに見てくれる人がいるなら、同じ人に続けて頼む

学校や塾で添削を受けられるなら、それが第一候補です。継続的に同じ人が見ると、以前と同じ誤りを繰り返していないかまで追えます。

回数を増やしたいときは、「内容が問いに答えているかだけ」「Eメールの指示を満たしたかだけ」と範囲を指定してください。直す前と直した後の答案を残しておくと、次に書くときの注意点も見えます。

級別の添削ルート

  • 1級・準1級・2級:Best Teacherの英検対策コース、または学校・塾・先生
  • 準2級プラス:要約の形式を確認し、学校・塾・先生へ
  • 準2級・3級:Eメールの形式を確認し、学校・塾・先生へ

「書いてから話す」という順序は、二次試験まで効く

まず人による添削から見ていきます。無料体験だけで添削を1回まるごと受けられるうえ、この方式には構造上の利点があります。

書いた英文が、そのまま話す教材になる

Best Teacherの英検対策コースは、英作文を書く → 外国人講師が添削する → 添削後の英文でスピーキングレッスンを受けるという順序で進みます。

多くのサービスは「添削は添削」「会話は会話」で分かれています。同じ内容が2つの工程を通るという構造が、この方式の特徴です。

英検の構造と噛み合う理由

英検は一次でライティング、二次でスピーキングを課します。同じ試験の中で書く力と話す力を両方測る設計です。

書いた内容を話す訓練は、そのまま二次試験の練習になります。1つの学習で2つの技能に効くのは、試験日が決まっている状況では小さくない利点です。

一次と二次は、それぞれ独立して基準を超える必要があります。一次に全力を注いで通っても、二次の準備がゼロだと同じ壁がもう一度来ます。並行して進められる形は、この構造と相性がいいと言えます。

二次で言葉に詰まる3つの原因

  • 内容が思いつかない → 事前に書いていれば確定している
  • 英文にできない → 添削済みの英文が手元にある
  • 質問が聞き取れない → ここだけがレッスンで潰す対象として残る

書いてから話すという順序そのものが、話す前に負荷を2つ下ろしています。

人の添削だから見える部分

人による添削の利点は、「その人が言いたかったこと」を汲んで直せる点にあります。

要約のように、元の文章を自分の言葉に置き換える課題では、意図を汲む添削が効きます。正誤だけでなく、書き手の意図まで確かめながら直せるのが人の添削の強みです。

もう1つ、人の添削には「訂正箇所がない場合は別の表現を教えてくれる」という運用も示されています。正しく書けている答案でも、次の引き出しが増えるということです。

レッスンは4つの工程を通る

具体的な流れも公表されています。Writing → 添削 → トレーニング → Speakingレッスンという4段階です。

STEP
Writing
テーマに沿って英作文を書きます。講師とのやり取りは最大5回とされています。
STEP
添削
外国人講師が文法と表現を直し、アドバイスを文章で返します。
STEP
トレーニング
添削後の英文でシャドーイングなどができます。自分の英文が音源になります。
STEP
Speakingレッスン
添削後の英文を教材にして講師と話します。

注目したいのは3つ目です。自分が書いた英文が読み上げられるため、リスニングの素材にもなります。1本の作文が3技能に触れる構造です。

級ごとに用意されている問題数

英検対策コースの問題数も公表されています。1級は全45問、準1級は全29問、2級は全22問とされ、いずれも意見論述10問・要約10問を含みます。

残りが面接問題です。1級は25問、準1級は9問、2級は2問と、上の級ほど二次対策の分量が厚くなっています。

公平に見た制約

一方で、条件面は正直に見ておく必要があります。

検討前に知っておきたいこと

  • 対応級は1級・準1級・2級:準2級プラス・準2級・3級は対象外です
  • 有料会員は月額16,500円(税込):この記事で扱う手段の中では高めです
  • Writingレッスンは同時に3件まで:添削待ちを含む進行中レッスンの上限があります
  • Speakingレッスンの予約は同時に1件まで:次の予約は受講後に取ります
  • 本番形式の模擬面接は提供されていない:面接の「対応力」を養う設計です

無料体験ではWritingレッスンとSpeakingレッスンを1回ずつ試せます。クレジットカードや電話番号の登録は不要とされているため、まず添削の中身を見てから判断できます。

書く量は確保できているのに精度が上がらない、あるいは二次試験まで見据えたい。そういう段階なら、人の添削を1度受けてみる価値があります。無料体験の範囲で、添削の質は判断できます。
ベストティーチャーの公式サイト 公式サイトをチェックする 無料でライティングレッスン
料金・対応級・無料体験の内容は変更されることがあります。上記は2026年7月27日時点の公表情報です。申し込みの前に公式ページでご確認ください。

AI採点は、自己点検の補助として使う

AIによる採点や添削は、書いた直後に見直すきっかけを作れる点では便利です。ただし、英検の公式採点ではなく、人の評価と完全に一致するものでもありません。

先に自分で指示と観点を確認する

答案を入力する前に、問題の指示、語数、級ごとの採点観点を自分で確認します。AIの結果は、その確認を省くためではなく、見落としを探すための補助として使ってください。

直す理由を自分の言葉で説明できるかを見る

指摘をそのまま受け入れるのではなく、「なぜ直すのか」を説明できる部分だけを答案に戻します。判断できない指摘は、学校・塾・先生など人に確認するのが安全です。

AIで確認する場合も、最後は同じ答案を書き直してください。点数表示を見ることより、次の答案で同じ誤りを減らすことが目的です。

作文は、ほかの技能と同じ重さで合否に効く

対策の優先順位を決めるとき、配点の構造を知っておくと判断が変わります。作文だけを後回しにした場合、ほかの技能で埋めればよいとは言い切れません。

技能ごとに均等な配点

英検の合否はCSEスコアで判定され、各技能に均等な配点が割り振られています。ライティングは1題から2題に増えましたが、技能としての重さは他と同じです。

つまり作文が沈むと、読解やリスニングで挽回するのは難しくなります。1技能の穴は、他技能の上振れでは埋めにくい設計です。

だから「捨てる」判断が成立しない

リーディングなら、崩れたときに設問を捨てる判断ができます。しかし作文には、その余地がありません。

白紙で提出すれば、その技能の配点をまるごと失います。他の技能なら数問の損失で済むところが、作文では技能全体の損失になります。

時間配分で作文を後回しにするのが危険なのは、この非対称性があるからです。失う量が最も大きい工程を、最後に回さない。

苦手意識があるほど、先に手を付ける

作文を苦手に感じている人ほど、対策を後ろへずらしがちです。しかし添削を受けて直すという工程には、時間そのものが必要です。

書いて、返ってきて、直す。この1周には数日かかります。直前期に始めても、回転する回数が確保できません。

2週間で作文の型を作る進め方

ここまでを実行できる形にまとめます。期間は2週間を想定します。最初の週で共通形式、次の週で級別の追加形式を回すと、作業方向を混ぜずに済みます。

第1週:意見論述の型を固める

まず3級以上に共通する意見論述から入ります。型が先で、内容は後です。

STEP
同じテーマで3回書く
新しいテーマに移らず、同じ問題を書き直します。
STEP
4段階の順序を守る
立場・理由2つ・説明・締め。順序を変えないことが練習になります。
STEP
毎回、指摘された点だけ直す
全部を直そうとしないこと。3点までに絞ります。

この週に見る指標は「手が止まらなくなったか」です。点数はまだ見ません。

第2週:級別の追加形式に慣れる

型ができたら、自分の級で追加された要約またはEメールに入ります。

STEP
要約なら、まず落とす情報を決める
書き始める前に、元の文章のどこを残すか印を付けます。
STEP
Eメールなら、級ごとの指示を分ける
3級は2つの質問への答え、準2級は問いへの答えと下線部への質問2つを用意します。
STEP
自己点検のあとでフィードバックを受ける
ルーブリックで確認したうえで、添削や採点を使って自分では見えない不足を確かめます。

この週に見る指標は「作業方向を間違えていないか」です。要約に意見を足していないか。3級Eメールで2問に答えたか。準2級Eメールで答えと2つの質問をそろえたかを見ます。

2週間で足りない場合、原因は書く量ではなく添削の回転が遅いことが多くあります。回数を増やせる手段を先に確保してください。

作文でやりがちな失敗が4つある

避けたい進め方を挙げておきます。どれもよく見かけるものです。書く量を増やしても伸びないときは、次の4つのどれかが練習を空回りさせていないかを確かめてください。

1要約に自分の意見を足す

最も多い失敗です。意見論述の癖が、そのまま要約に持ち込まれます。2題を別の作業として扱う意識が要ります。

2提出しっぱなしにする

書いた本数だけが増えて、直した回数が増えない状態です。添削は受け取って終わりではなく、直して初めて効果が出ます。

3難しい表現を狙う

背伸びした構文を使うと、誤りが増えて伝わらなくなります。確実に書ける表現の範囲で、内容の要求を満たすほうが安全です。求められているのは難易度ではなく、単調にならないことです。

4本心を書こうとして止まる

意見論述で自分の本当の考えを探すと、時間が消えます。支えやすい立場を選ぶのが、この問題の正しい戦い方です。

避けたい4つ

  • 要約に意見を足す
  • 提出しっぱなしにする
  • 難しい表現を狙う
  • 本心を書こうとして止まる

英検ライティングのよくある質問

対策を始めるときに迷いやすい点をまとめます。級別形式、添削、AI採点、文法ミスまで、本文を読んだあとに残りやすい疑問へ短く答えます。

要約に自分の意見は入れていいですか?

求められているのは元の文章の要点をまとめることです。意見を加えると、問題の要求から外れる方向に進みます。

自分の級で要約が出るかどうか、どう確かめますか?

2級以上と準2級プラスが要約、準2級・3級がEメールという区分です。ただし出題形式は変更されることがあるため、受験前に公式でご確認ください。

添削してくれる人がいません。どうすればいいですか?

1級・準1級・2級なら、Best Teacherの英検対策コースか、学校・塾・先生の添削を検討します。準2級プラスは要約の書き方、準2級・3級はEメールの書き方を確認し、学校・塾・先生に答案を見てもらってください。

AIの採点は信用できますか?

自己点検の目安として使うのが安全です。人の採点と完全に一致するとは限りません。指摘の理由を説明できないときは、そのまま採用せず人に確認してください。

1日に何本書けばいいですか?

本数より書き直しの回数です。1本を3回直すほうが、3本を1回ずつ書くより効きます。

意見論述で理由が2つ思いつきません

自分の経験と一般的な事実の2方向から探してください。それでも出ないなら、立場を逆にしたほうが書きやすいことがあります。

文法ミスがあると大きく減点されますか?

要約・意見論述では、文法は4つの観点のうちの1つです。Eメールは内容・語彙・文法の3観点で見られます。いずれも課題の中心的な指示から外れると、すべての観点で0点になることがあります。

難しい単語を使ったほうが評価されますか?

公表されているアドバイスで求められているのは、同じ語や同じ形の文を繰り返さないことです。難易度そのものではありません。確実に使える範囲で変化をつけるほうが安全です。

賛成と反対の両方を書いてもいいですか?

立場を決めたら、その立場の材料だけで書くほうが安全です。矛盾する理由は、意見を支える理由として数えられず減点対象になるとされています。

要約は読解力が必要ですか?

必要です。元の英文を正しく理解できないと、残す情報を選べません。読解に不安があるなら、英検リーディングの対策を先に確認してください。

まとめ:どちらを書いているかを、まず見分ける

最後に、判断に迷ったときのために順序を整理しておきます。

この記事の要点

  1. 2題は逆方向の作業:要約は減らす、意見論述は増やす
  2. 自分の級で追加された形式を先に確認する:2級以上と準2級プラスは要約、準2級・3級はEメール
  3. 作文は自己評価だけでは見落としやすい:自己点検に添削や採点のフィードバックを加えます
  4. 添削は対応級で絞ってから、段階で選ぶ:優劣ではなく適合の問題です

英検の作文が伸びない原因は、英語力より前に「どちらの作業をしているのか分かっていないこと」にあります。

見分けがついたら、あとは書き直しの回数を確保するだけです。回数を確保する手段は、自分の級と段階で決まります。

そして作文は、始めるのが遅いほど不利になる技能です。書いて、返ってきて、直すという1周には時間そのものが必要だからです。苦手だと感じているなら、その分だけ早く手を付けてください。

1級・準1級・2級なら、まず人の添削を1回受けてみてください。Best Teacherの無料体験では、添削の中身とスピーキングまでの流れを確認できます。準2級プラスは要約、準2級・3級はEメールの形式を確認し、学校・塾・先生に答案を見てもらう流れを作りましょう。AI採点を使う場合も、自己点検の補助にとどめます。
ベストティーチャーの公式サイト 公式サイトをチェックする 無料でライティングレッスン
料金・対応級・無料体験の内容は変更されることがあります。申し込みの前に、サービスの公式ページで現在の表示をご確認ください。

次に読む記事は、自分の級で追加された形式に合わせて選んでください。

追加形式別の次の一歩

コメント