- TOEFL対策は、まず公式の無料アプリや無料問題から始めたい
- 「公式で無料なら、有料アプリは要らないのでは?」と思っているが確信が持てない
- ETSの公式リソースが複数あって、どれが何のためのものか整理できない
- 無料でどこまで戦えて、どこからお金をかけるべきかの線引きを知りたい
ひとつでも当てはまるなら、この記事はまさにあなた向けです。結論から言うと、ETS公式の無料リソースは問題の質で信頼できる一方、継続的な演習量・詳しい弱点分析・日本語での理解補助は不足しやすくなります。
この記事では、公式の無料リソースでどこまで到達できるかを早見表で示し、足りない部分を何で埋めるかまで、正直に線引きします。「とにかく有料アプリを売りたい記事」ではなく、「公式無料を使い倒したうえで、必要な分だけ課金する」ための設計図です。

TOEFLを作っているETSが無料でアプリや問題を出していますよね。だったら、それだけで対策すればお金がかからないのでは?

発想は正しいです。公式の無料素材は、問題の質という一点では何より信頼できます。ただ、「質が最高」と「それだけで対策が完結する」は別の話なんです。

どういうことですか?公式の問題を全部解けば、十分な気がしますが……。

公式アプリには無料練習セットと採点・フィードバックがありますが、問題数や詳しい進捗分析には上限があります。解いたあとの「どこを優先するか」まで継続的に決めるには、自分で整理するか、別の学習機能を補う必要があります。
- ETS公式の無料リソースの全体像と、それぞれの役割
- 公式無料だけで足りる人・足りない人の判定基準(3つの質問)
- 公式無料の限界3つ(演習量・弱点分析・日本語解説)の正体
- 公式で形式を確認し、Santaで反復・分析する30日プラン
公式無料リソースを軽視する記事でも、無条件に礼賛する記事でもありません。役割を正しく知れば、あなたの財布と学習時間の両方を守れます。
結論:公式無料は「基準器」として最強、対策の全行程は担えない
TOEFL対策を「形式を知る→問題に慣れる→弱点を特定する→弱点を潰す→仕上げる」の5段階に分けると、公式無料は形式確認と試し解きに強く、継続的な弱点補強から先は無料枠の上限を受けやすいと整理できます。

公式無料でどこまで行けるか:到達範囲の早見表
| 学習段階 | 公式無料でできるか | 補足 |
|---|---|---|
| ①試験形式を知る | ○(最適) | 出題元の一次情報。ここは公式一択 |
| ②本物の問題に触れる | ○(質は最高) | ただし無料公開分の量は限定的 |
| ③弱点を特定する | △ | 無料セットにも採点・フィードバックはあるが、詳しい分析は機能・範囲に上限 |
| ④弱点を潰す(反復演習) | △ | 無料練習セットは使えるが、無制限練習はプレミアム側 |
| ⑤模試で仕上げる | ×(無料の範囲では) | 本格的な公式模試は有料側の提供 |
この表が、この記事全体の地図です。「公式無料で十分か?」の答えは、今どの段階にいて、どこまでを無料で進めたいかによって変わります。
表の①②と③④⑤の間に太い線を引いてください。①②は「試験を知る」フェーズで、ここでの主役は間違いなく公式無料です。③④⑤は「スコアを作る」フェーズで、ここは反復と分析の世界。フェーズが変わると主役も変わる──たったこれだけの構造なのに、「公式か非公式か」「無料か有料か」という軸で考え始めると、この当たり前の構造が見えなくなります。道具はフェーズで選ぶ。この記事で持ち帰ってほしい考え方の芯は、実はこの一文です。
「公式なのに、なぜ全部無料にしないのか」を理解しておく
構造を理解すると納得しやすくなります。ETSは試験の運営団体であると同時に、有料の公式教材・公式模試を販売する主体でもあります。つまり、無料リソースは受験者への入り口の提供であって、対策の全行程を無料で面倒見る設計にはそもそもなっていないのです。

これは批判ではなく、前提の確認です。無料分は「試験の顔と本物の質感を伝える」役割に最適化されている。だから顔合わせには最高で、練習場としては物足りない。この設計意図を知っていれば、「公式無料だけで頑張ったのに伸びない」という遠回りを避けられます。
「無料で粘る」ことにもコストがある
もうひとつ、最初に共有しておきたい視点があります。無料で粘ること自体にもコストがかかる、という事実です。
公式無料の範囲で対策を続けようとすると、素材探し・自己分析・進捗管理をすべて手作業でやることになります。無料サンプルを探し、解いた結果を記録し、弱点を推測し、次にやることを決める。この管理作業に毎週1〜2時間かかるとすれば、3か月で15〜25時間。その時間を演習に回せていれば、スコアはもっと動いていたはずです。
さらに深刻なのは、判断ミスのコストです。自己分析が外れて、伸びない領域に時間を投じてしまう。弱点が放置されて本番の失点になる。無料で節約したつもりの数万円は、受験料1回分(200米ドル超の水準)の再受験で簡単に消えます。「無料=ゼロコスト」ではなく「無料=管理コストと判断リスクを自分で負う」。この等式を頭に置いて、以降の判定に進んでください。
ETS公式の無料リソース全一覧:それぞれの役割
「公式の無料」とひとことで言っても、複数の窓口があります。ここを整理しないまま検索すると、古い情報と新しい情報が混ざって混乱します。2026年7月時点で確認できる範囲で、役割別に地図を作ります(提供内容は変更されることがあるため、利用時に公式サイトで最新情報を確認してください)。

公式練習アプリ:スマホで本物の問題形式に触れる
ETSの公式練習アプリ「TOEFL Practice」には、4技能を対象にした400以上の練習項目、無料練習セット、採点・フィードバックが案内されています。スマホで公式形式に触れられるため、通学・通勤のスキマ時間に試験形式を確認する用途に向いています。
注意点は2つあります。第一に、新旧のアプリ情報が混在していることです。Web上の紹介記事には旧アプリ前提のものが多く残っているので、ストアで最新の公式アプリを直接確認してください。第二に、無料で使えるセットと、無制限練習・高度なAI支援・詳しい進捗管理などのプレミアム機能が分かれていることです。
公式アプリを試すときのチェックポイントは3つ。①提供元がETSであること(類似名の非公式アプリと混同しない)、②アプリの最終更新日が新しいこと、③2026年形式に対応した内容であること。この3点をストアの表記で確認してから使い始めれば、古い形式の練習で時間を無駄にするリスクを避けられます。AIコーチ系の機能が入った新しい公式アプリは、フィードバックの言語や無料範囲がアップデートで変わる可能性もあるため、「今どこまで無料か」はアプリ内の表示を正としてください。
公式サイトの無料サンプル問題:形式確認の決定版
ETSの公式サイトでは、各セクションの無料サンプル問題・練習素材が公開されています。ブラウザで本番に近い形式を体験でき、受験を決めたらまず最初に触れるべき素材です。
使い方のコツは、点数を出そうとしないことです。サンプル問題の目的は測定ではなく、設問形式・指示文の言い回し・文章の硬さ・講義音声のスピード感を体感すること。この「顔合わせ」を済ませてから対策を始めると、教材選びの精度が一段上がります。
受験者向けガイド・準備資料:ルールと採点基準の一次情報
見落とされがちですが、公式が提供する受験者向けガイド類も無料リソースの一部です。試験のルール、セクション構成、採点基準の考え方といった一次情報は、すべてここが出どころです。

特にSpeaking・Writingの採点基準(何が評価されるか)は、対策の方向を決める重要情報です。ブログや動画の解説は、この一次情報の翻訳・解釈にすぎません。迷ったら一次情報に戻るという習慣は、TOEFL対策全体の質を支えてくれます。
有料の公式教材・公式模試との境界線
公式リソースには有料側もあります。公式問題集や、本番同様の採点体験ができる公式オンライン模試などです。この記事は「無料でどこまで行けるか」の記事なので詳細は扱いませんが、境界線だけ引いておきます。
- 無料側:サンプル問題、アプリの無料練習セットと基本フィードバック、ルール・採点基準の一次情報
- 有料側:アプリの無制限練習・高度なAI支援・詳しい進捗管理、公式教材や有料模試
つまり公式の世界でも、「量」と「模試」はもともと有料の領域なのです。無料で粘るか、公式有料を買うか、公式問題を扱う学習アプリで代替するか──この選択肢の比較が、後半のテーマになります。無料模試の選択肢を広く比較したい人はTOEFL模試を無料で受ける方法の記事も参考にしてください。
公式無料リソース活用の3つの型
窓口の整理を踏まえて、活用パターンを3つの型にまとめます。自分の使い方がどれに当たるかを意識すると、リソースの価値を取りこぼしません。
- 顔合わせ型(学習開始前):サンプル問題を1周して、4セクションの形式・分量・難易度の肌感覚を得る。目的は体験であって測定ではないので、出来の良し悪しは気にしない
- 較正型(学習中盤):アプリや問題集で演習を積んだ時期に、公式サンプルへ戻って「本物との距離」を確認する。教材の癖に最適化しすぎていないかの点検になる
- 最終確認型(受験直前):受験者ガイドでルールと採点基準を再読し、当日の段取りとともに頭に入れる。直前期の不安は、一次情報の再確認がいちばん効きます
3つの型に共通するのは、公式無料を「短期集中で使う道具」として扱う点です。毎日の主食ではなく、節目の較正装置。この位置づけが、無料リソースの価値を最大化します。
公式無料だけで足りる人・足りない人:3つの質問で判定
地図ができたので、次はあなた自身の判定です。3つの質問に答えるだけで、公式無料で走り切れるタイプかどうかがわかります。

質問①:目標スコアまでの差は小さいか
すでに英語力が高く、TOEFLの形式に慣れれば目標に届く見込みの人は、公式無料の「顔合わせ」機能だけで足りる可能性があります。帰国子女、英語圏での勤務経験者、他の4技能試験で高スコアを持つ人がこのタイプです。
一方、目標まで数十点単位の差がある人は、形式に慣れるだけでは埋まりません。差が大きいほど「弱点特定→反復演習」のサイクルが必要になり、それは公式無料の守備範囲外です。自分の差がどれくらいかを知らない人は、まず無料のレベルチェックで現在地を数値化するところから始めてください。
ここで大事なのは、「差が小さい」を希望的観測で判定しないことです。TOEICや英検の実績からの類推は、Speaking・Writing・アカデミック語彙が絡むTOEFLでは上振れしがちです。判定の根拠は、必ずTOEFL基準の測定値(診断の予測スコアや模試の結果)に置いてください。根拠が実測なら、「無料で走る」という選択も自信を持ってできます。
質問②:自分の弱点を自力で特定・言語化できるか
公式サイトのサンプル問題には継続的な弱点分析がなく、公式アプリの無料セットも、詳しい進捗管理には上限があります。「なぜ間違えたのか」「どの技能・設問タイプを優先するか」を自分で整理できるほど、無料範囲を活かしやすくなります。

これは想像以上に高いハードルです。特にSpeaking・Writingは、自分の解答の何が減点対象なのかを自己判定するのがほぼ不可能な領域です。過去に英語試験の独学で「何をやれば伸びるのかわからなくなった」経験がある人は、この質問には正直に「いいえ」と答えるべきです。
自己分析力を測る簡単なテストがあります。直近で解いた英語の問題について、「間違えた問題を、原因別に3種類以上に分類して説明できるか」。できる人は、無料リソースでも学習を制御できます。「なんとなく難しかった」「単語かな……」で止まる人は、分析を仕組みに任せたほうが伸びが速いタイプです。これは能力の優劣ではなく、分析に時間を使うか演習に時間を使うかという配分の問題です。
質問③:Speaking・Writingの添削なしで戦えるか
3つ目が最も具体的な分岐です。TOEFLのSpeaking・Writingは、外部からの評価なしに伸ばすのが難しい2技能です。公式アプリの無料練習セットにも採点・フィードバックはありますが、継続的に添削を受けられる範囲や回数はアプリ内で確認が必要です。
目標スコアの構成上、S/Wで一定の点数が必要な人(ほとんどの留学要件が該当します)は、添削の仕組みをどこかで確保する必要があります。ここが、無料で走り切れるかどうかの実質的な分水嶺になります。
「添削なしでも、模範解答と見比べれば何とかなるのでは」と考える人へ。見比べ学習が機能するのは、模範との差分を自分で言語化できる人だけです。そしてその言語化能力こそ、S/Wの得点力そのものです。つまり、見比べで伸ばせる人はすでに一定の実力がある人で、これから伸ばしたい人ほど外部の評価が必要になる。この構造のねじれが、S/W独学の難しさの正体です。独学での突破口についてはTOEFLライティング独学の記事とTOEFLスピーキング独学の記事でも掘り下げています。
公式無料の限界3つ:量・分析・日本語
不足しやすいのは、演習量・詳しい弱点分析・日本語解説の3つです。無料枠で足りない役割だけを補うと、余計な支出を避けられます。

限界①:演習量──反復に耐えるストックがない
TOEFLのスコアは、形式を知ったあとの反復演習で作られます。同じタイプの設問を、条件を変えて何度も解く。この反復に必要な問題ストックが、無料公開分では圧倒的に足りません。
とくに苦しいのが、弱点を見つけたあとです。「講義リスニングの、意図を問う設問が弱い」とわかっても、そのタイプの問題を無料の範囲で10問、20問と集めることはできません。弱点がわかったのに撃つ弾がない──これが、公式無料だけで進めた人が中盤で必ずぶつかる壁です。
弾切れの状態が続くと、学習者は無意識に「解いたことのある問題の解き直し」へ流れます。解き直し自体は有効な復習ですが、答えを覚えてしまった問題の正答は実力の証拠になりません。「できた感」だけが積み上がり、本番で初見問題に対応できない──量の不足は、こうして質の錯覚にまで波及します。演習素材は、弱点別に「まだ解いていない問題」を供給し続けられるかが生命線です。
限界②:弱点分析──無料範囲では詳しい推移を追いにくい
公式サイトのサンプル問題だけでは、解答履歴や弱点の推移は残りません。公式アプリには採点・フィードバックがありますが、詳しい進捗管理はプレミアム機能として案内されています。無料範囲で横断的に追うなら、自分の学習記録表に正答率や設問タイプを残す必要があります。

分析が不足すると、学習が「なんとなく全部やる」状態になりがちです。受験日までの時間を弱点に集中させるには、解答データから優先分野を特定する仕組みが役立ちます。SantaのAI弱点分析の使い方はAI弱点分析の使い方記事で解説しています。
自分で学習記録表をつけて回せる人もいます。ただ、忙しい週に記録が抜けると、弱点の推移が読みにくくなります。仕組みに任せる価値は、分析の精度だけでなく、学習履歴を継続して残しやすいことにもあります。
限界③:日本語解説──つまずいたときの逃げ道がない
公式リソースは基本的に英語で提供されます。設問が英語なのは当然として、解説・ガイド・ヘルプも英語です。英語学習なのだから当然と思うかもしれませんが、実務上はここが効いてきます。
つまずいたとき──「なぜこの選択肢が正解なのか腹落ちしない」「採点基準のこの表現はどういう意味か」──に、日本語で確認する経路がないと、疑問が解消されないまま積み残されます。積み残しは、同じタイプの失点として本番まで残り続けます。学習の中身は英語で、理解の確認は日本語で。この分担ができる環境のほうが、多くの日本人学習者にとって消化効率が高いのです。
この点でSantaが便利なのは、解説が日本語で読めることに加えて、AIチャットに日本語で質問できることです。「この設問の考え方がわからない」を、わからないその瞬間に日本語で解消できる経路があると、疑問の積み残しが構造的に起きにくくなります。質問の仕方のコツはAIチャットの使い方記事にまとめています。
限界を3つ挙げましたが、順番として「まず公式無料に触れる」こと自体は正解です。1円も使わずに試験の顔と本物の質感を知れる機会を飛ばす理由はありません。大事なのは、限界に気づいたときに「自分の努力不足」と誤解せず、道具の守備範囲の問題だと切り分けることです。
埋め方:公式=質の基準器、Santa=量と分析のエンジン
限界がわかれば、埋め方はシンプルです。公式無料を「基準器」として残したまま、演習量・弱点分析・日本語解説をSanta TOEFLで足す。この分業設計を具体化します。

分業の全体像:役割がきれいに補完し合う
- 公式無料の役割(基準器):試験形式の確認、本物の問題の質感、採点基準の一次情報。学習の最初と最後に立ち返る場所
- Santaの役割(エンジン):公式模試21セットでの演習、AIによる弱点分析とおすすめ問題、Speaking・WritingのAI添削、スコア予測での進捗管理。日々の学習を回す場所
SantaはETS Japan公式パートナーとして公式問題を扱っているため、公式素材を使った演習とAI分析を同じアプリ内でつなげられます。
この分業が機能する理由:判断の順番が正しくなる
分業設計の効果は、単なる機能の足し算ではありません。学習の意思決定の順番が正しくなることが本質です。

無料だけで進める場合の判断順は、「素材を探す→解く→自分で分析する→次を自分で決める」。各ステップに判断が挟まり、そのたびに迷いと誤差が入ります。分業設計では、「診断で現在地が出る→AIが次を提案する→解く→分析が自動更新される」となり、人間の判断は「今日やるか、やらないか」だけに圧縮されます。
TOEFL準備のような数か月の学習では、毎日の小さな判断を仕組みに任せられるかどうかが継続を左右します。公式素材は節目の確認に使い、日々の優先順位づけは学習機能へ任せると負担を減らせます。
費用の考え方:不足する機能をまとめて補う
Santaのフル機能は27,000円・180日の利用プランです(2026年7月時点の公開情報。申込前に公式で最新条件を確認してください)。この金額を評価するときは、「アプリに27,000円」ではなく、「演習量+弱点分析+S/W添削+日本語解説の4点セットに27,000円」と分解して考えてください。
比較対象は、同じ4点を別の手段で揃えた場合の合計です。問題集を複数冊、添削サービスを別契約、進捗管理は自作──と積み上げると、金額でも手間でも27,000円を超えるケースが多いはずです。それでも高いと感じる人は、Santa TOEFLは高い?の記事で損しない人・迷う人の基準を確認してから決めてください。TOEFL受験料(1回200米ドル超の水準)と比べて、再受験を1回減らせれば元が取れる、という物差しも忘れずに。
課金のタイミングにも一言。診断や一部機能は無料で試せるので、「公式サンプルで顔合わせ→Santa無料診断で現在地→数日使って相性確認→受験日を仮決めしてから課金」という順番を守ってください。180日の利用期間は、受験日が視野に入ってから始めるほうが活かしやすくなります。無料体験からの入り方と条件の確認ポイントは無料体験・解約条件の記事にまとめています。
よくある失敗:課金後に公式素材を見なくなる
逆パターンの注意も書いておきます。アプリに課金した途端、公式無料リソースを一切見なくなる人がいますが、これはもったいない使い方です。
公式サンプルと採点基準は、学習が進んだあとに読み返すと見え方が変わります。学習中盤で一度、受験直前にもう一度、公式素材へ戻って本番とのズレを確認してください。日々はSantaで演習し、節目は公式で確かめるのが、役割の重ならない使い方です。
公式無料×Santaの併用30日プラン
分業設計を、実行可能な30日のプランに落とします。1日の学習時間は平日45分・週末90分を想定しますが、比率を保てば増減して構いません。

第1週:公式で顔合わせ、Santaで現在地測定
- 1〜2日目:公式サイトのサンプル問題で4セクションの形式を体験(点数は気にしない)
- 3日目:Santaを無料ダウンロードし、診断テストで予測スコアと弱点を確認
- 4〜7日目:Santaのおすすめ問題を毎日回しつつ、公式の受験者ガイドでルールと採点基準を一読
第1週の目的は、「試験の顔」と「自分の現在地」を両方手に入れることです。この2つが揃うと、残り3週間の学習が計画に変わります。
第1週でありがちな失敗は、公式サンプルの出来の悪さにショックを受けて、基礎教材の買い込みに走ることです。初見のTOEFL形式で戸惑うのは全員に共通する通過儀礼で、実力の最終判定ではありません。この段階の判断材料は、感触ではなくSantaの診断数値だけに絞ってください。感情で計画を立てず、数字で立てる。第1週にこの癖をつけられるかが、残り3週間の質を決めます。
第2〜3週:Santaで弱点を反復する
- 平日:Santaの弱点分析が示すおすすめ問題を中心に演習。1日の最後に間違いの種類だけメモ
- 週1回:Speaking・WritingのAI添削サイクル(解く→フィードバック→書き直し・再録音)
- 週末:予測スコアの推移を確認し、翌週の重点技能を1つだけ決める

この期間は、Santaで反復演習と分析を進めます。S/W添削の具体的な回し方はWriting添削の使い方記事とSpeaking添削の使い方記事を参照してください。
2〜3週目の中だるみ対策も仕込んでおきましょう。この時期は診断直後の新鮮さが薄れ、伸びの実感も出にくい谷間です。対策はシンプルで、週末の予測スコア確認を「儀式」として固定すること。数字の変化が見える日を週1回作っておくと、平日の演習が「数字を動かすための仕込み」という意味を持ち、単調さに飲まれにくくなります。数字が動かない週があっても、間違いの種類が変わっていれば前進です(知識不足の間違いが処理速度の間違いに変わるなど)。
第4週:公式素材へ戻って仕上げを確認
- 週前半:Santaの模試機能で通し演習、時間配分の最終調整
- 週中盤:公式サンプルにもう一度触れ、「本物の質感」との距離を最終確認
- 週後半:弱点リストの残りを潰し、受験日または次の30日の計画を決定
第4週の判断で使える基準を1つ。模試の結果が目標スコアを上回り、公式サンプルを解いても「初見の戸惑い」がなくなっていれば、受験日を確定してよいサインです。どちらか一方でも欠けるなら、もう1サイクル(2〜4週間)回してからのほうが、受験料を無駄にしません。模試結果の読み方と復習の回し方はSanta TOEFL模試の使い方記事に詳しくまとめています。
30日で受験まで行かない人は、第2〜3週の型を繰り返してください。30日プランの詳細版はSanta TOEFLの使い方(初日から30日)の記事にあります。
TOEFL公式無料リソースのよくある質問
公式アプリの選び方、有料教材との違い、Santaや市販教材との併用について回答します。
公式の無料アプリと有料アプリ、何が違うのですか?

大づかみに言えば、無料側は「試験の顔合わせと少量の練習」、有料側(公式教材・公式模試)は「まとまった量と本番同等の模試体験」です。公式の中でも量と模試は有料領域なので、「公式だから全部無料」という期待は最初から持たないほうが、計画が立てやすくなります。
公式無料リソースだけで高スコアを取った人もいますよね?
います。ただしその多くは、もともとの英語力が高く、弱点の自己分析ができ、S/Wの自己評価もある程度こなせる層です。本文の「3つの質問」にすべて「はい」で答えられるタイプと言い換えられます。他人の成功例を参考にするときは、結果ではなく前提条件(開始時の英語力・学習環境)が自分と近いかを確認してください。
新しい公式アプリと古い公式アプリ、どちらを使えばいいですか?
これから始めるなら、ストアで確認できる最新の公式アプリを使ってください。Web記事の情報は旧アプリ前提のものが混ざるため、ストアで「提供元がETSであること」と「最終更新日」を直接確認するのが確実です。
Santaに課金したら、公式無料リソースはもう使わなくていいですか?
いいえ。公式サンプルと採点基準は、本番とのズレを確認するために学習中盤と直前期にも読み返す価値があります。日々の演習・分析・添削はSanta、節目の確認は公式無料、と役割を分けてください。

市販の問題集と公式無料の組み合わせでは駄目ですか?
「量」の穴は市販問題集でも埋まります。埋まらないのは、弱点分析の自動化とS/W添削です。市販書籍+公式無料の組み合わせで進めるなら、①解いた結果を自分で記録・分類する仕組み、②S/Wの評価を受ける別の手段、の2つを自前で用意してください。この2つを用意する手間と費用を見積もったうえで、アプリ1つにまとめる案と比較するのが公平な検討です。書籍中心の独学設計はTOEFL独学ロードマップの記事が参考になります。
ETS公式の無料リソースは、問題の質と一次情報という点で、TOEFL対策に欠かせない存在です。同時に、演習量・弱点分析・日本語解説の3点は、設計上そもそも守備範囲の外にあります。
だから結論は、「公式無料か、有料アプリか」の二択ではありません。公式で形式と採点基準を確かめ、日々の反復演習・分析・添削はSanta TOEFLで進める。この役割分担なら、品質と費用と時間のバランスを取りやすくなります。
まず公式サンプルで形式に触れ、Santaの無料診断で現在地を測ってください。その2つが揃えば、無料範囲で続けるか、演習や添削を追加するかを具体的に判断できます。
今日やることは、公式サンプルで形式に触れ、無料診断で現在地を測ることの2つです。
- 公式サイトのサンプル問題で、4セクションの形式に触れる(点数は気にしない)
- ストアで最新の公式練習アプリを確認する(提供元・更新日・形式対応)
- Santaの無料診断で予測スコアと弱点を確認する
- 「3つの質問」に答えて、無料で走るか分業設計にするかを決める
- 分業なら、受験日を仮決めして30日プランをカレンダーに写す


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