言語学

【書籍紹介】認知言語学を学べる書籍

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言語は認知を映し出す鏡である」

という魅力的なセリフを持つ認知言語学は、言語学としての歴史は比較的浅いものの、そのキャッチーな響きで人気を誇る言語学の1つです。

今回は、そんな認知言語を学べるおすすめの書籍を7冊ご紹介いたします。ご紹介する書籍は全て日本語で書かれたもので、ほとんどが入門書なので、認知言語学をこれから学習したいと考えている方は必見です。

 

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①『認知言語学入門』

著者 (出版年)籾山洋介 (2010)ページ数154 ページ
出版社研究社電子書籍
価格1,700 + 税Amazon評価★★★☆( 4.1/5.0 )

その名の通り 認知言語学の入門書

認知言語学の全体像を紹介している入門書。対象言語は日本語に絞りながら、全体を合計14講に区切って、「認知言語学の考え方」・「カテゴリー化」・「比喩表現(メタファー・メトニミー)」・「イメージスキーマ」などの認知言語学における主要な概要を取り扱っています。また例文も豊富で、そして何より各講の最後に理解の定着を確認する【問題】が付いているため、確実に認知言語学の理解が深まります。

➤➤『認知言語入門』

 

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②『学びのエクササイズ 認知言語学』

著者 (出版年)谷口一美 (2006)ページ数129 ページ
出版社ひつじ書房電子書籍
価格1,200 + 税Amazon評価★★★★★( 4.7/5.0 )

読みやすさ・分かりやすさ NO.1 の認知言語の入門書

先ほどの『認知言語学入門』に引き続き非常に分かりやすく認知言語学の理念や概要を説明しています。先ほどの『認知言語学入門』が日本語を対象としていたのに対し、こちらは英語がメイン。引き合いに出される英語の表現も簡単なものが多く、とにかく読みやすい1冊。今回紹介する書籍の中でこの『学びのエクササイズ 認知言語学』最もAmazonレビューで高評価(4.7/5.0)を誇っています。

➤➤『学びのエクササイズ 認知言語学』

 

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③『認知文法のエッセンス』

著者 (出版年)ジョン・テイラー (2008)
(訳: 瀬戸賢一)
ページ数381 ページ
出版社大修館書店電子書籍
価格 2.600 + 税Amazon評価★★★☆☆( 3.5/5.0 )

認知言語学の最先端をゆく認知文法入門書

認知言語学が「文法」という概念に対してどのように向き合い、そして「文法」をどのように位置づけるのか という認知文法に関する最良な入門書。分析対象となっている言語は英語がほとんどですが、所々に日本語の例文も引用されています。

本書の最大の魅力は、しばし学問書でありがちな「用語の意味を説明するだけ」に終始していない点です。あらゆる認知言語学の研究や知見を豊富に紹介し、更にそれに対する筆者のコメントや批評が加えられています。

そして、本書は入門書という立ち位置ではありながら、それぞれの章の末尾に参考文献(文献紹介)も記されているため、興味を持った内容を自分自身で学んでいくことも可能。日本語で書かれた認知文法の入門書としてはこれ以上ない1冊だと思います。

➤➤『認知文法のエッセンス』

 

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④『言語学の教室』

著者 (出版年)西村正義 / 野矢茂樹 (2013)ページ数233 ページ
出版社中央公論新社電子書籍
価格 840 + 税Amazon評価★★★★☆( 4.5/5.0 )

言語学者と哲学者が織りなす奥深い認知言語の世界

東京大学大学院の西村先生と同大学院の言語哲学者の野矢先生が交わす対談形式によって認知言語学が説明されています。冒頭は認知言語学の誕生秘話から始まり、「認知言語学の理念」・「間接受け身」・「プロトタイプ理論」・「メトニミー(比喩表現)」・「使役構文」を網羅しています。

特にメトニミーについてはかなりハイレベルな議論が交わされていて、西村先生独自の切り口もお話されています。個人的には野矢先生のツッコミやコメントが最高に面白く、一気に読み終えてしまいました。楽しみながら分かりやすく、そして同時に本格的な認知言語学の理念を学べる完璧な1冊だと思います。

➤➤『言語学の教室』

 

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⑤『ことばと思考』

著者 (出版年)今井むつみ (2010)ページ数208 ページ
出版社岩波書店電子書籍
価格840 + 税Amazon評価★★★★☆( 4.1/5.0 )

サピア・ウォーフ仮説を学ぶなら外せない1冊

「言語は人間の思考を規定する」「言語が変われば思考も変わる」というサピア・ウォーフ仮説(言語相対性仮説)に関する書籍。

  • 「右と左を意味する言葉を持たない言語話者は、右と左の区別ができないのか?」
  • 「3以上を表す数字を持たない言語話者は、5と10の区別ができないのか?」
  • 「白と黒しか持たない言語話者は、赤と青を同じと認識するのか?」

このような非常にキャッチーで認知言語学に興味を持つきっかけにもなることが多いサピア・ウォーフ仮説について、実際に行われた研究実験などを引き合いに出しながら詳しく説明しています。私たちが無意識に使っている日本語も、実は私たちの思考や認識に影響を与えています。無意識に使う言語だからこそ、意識的に見てみると面白い、そんな営みが実感できる1冊です。

➤➤『ことばと思考』

 

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⑥『レトリックと人生』

著者 (出版年)ジョージ・レイコフ/ マーク・ジョンソン (1986)
(訳: 渡部昇一/楠瀬淳三 他)
ページ数352 ページ
出版社大修館書店電子書籍
価格2,300 + 税Amazon評価★★★★☆( 4.0/5.0 )

レトリックとは、人間の認知を映す鏡である

認知言語のメタファー研究と言えば絶対に名前が挙がるのが、この『レトリックと人生』。メタファー研究の認知的な研究の幕開けとなった Metaphors We Live By の邦訳です。

「比喩」や「レトリック」と聞くと、文学的な技巧表現や言葉の綾として認識される傾向があります。しかし、実は比喩とは、人間の言語と認知・思考を反映したものであり、「私たち人間がいかにこの世界を切り取っているのか?」、「どのような角度からこの世界を眺めているのか? 」ということを鮮明に投射した言語表現なのです。つまり、比喩とは決して単純な文学的な技術ではなく、認知的な問題である、そんなメタファー研究にコペルニクス的転回の旋風を巻き起こしたのがこの『レトリックと人生』です。

例えば、

  • 「議論で彼に敗れた」
  • 「その話を噛み砕いて説明した」

このような表現も「比喩」の一種であり、私たちが無意識に使う言語表現の気付かぬところに比喩が隠れているのです。原書の Metaphors We Live By というタイトルは、まさに身の回りに溢れる比喩の存在をこれ以上ないほどに端的に言い表しています。

➤➤『レトリックと人生』

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⑦『認知意味論 ー 言語から見た人間の心』

著者 (出版年)ジョージ・レイコフ
(訳: 池上嘉彦/川上誓作 他)
ページ数777 ページ
出版社紀伊國屋書店電子書籍
価格9,000 + 税Amazon評価★★★★☆( 4.5/5.0 )

認知言語の原点、そして金字塔

やはり認知言語学と言ったら、この1冊は欠かせません。認知言語学が誕生したきっかけともなった ジョージ・レイコフ  (George Lakoff) による Women, Fire, and Dangerous Things : What Categories Reveal about the Mindという書籍の邦訳です。認知言語学はこの1冊から始まったと言えるほどのバイブル的な存在。邦訳は、東京大学名誉教授の池上嘉彦先生や大阪大学名誉教授の川上誓作などの日本の認知言語学の最前線で活躍する研究者たちが手掛けています。

気になるタイトルですが、なんととあるオーストラリア先住民の言語では、

「女性が、炎や槍などの〈危険なモノ〉と同じカテゴリーに含まれる」

という言語事実が報告されています。

女性と炎が同じカテゴリーに分類されるとはどういうことでしょうか?女性と炎の間に共通項など見出せそうにありません。しかし日本語でも気付いていないだけで、同じような現象は起きているのです。「鉛筆」も「ビデオテープ」も「シュート」も同じ「本」という表現を使って同じカテゴリーに分類してされています。このような言語使用がなされる時、我々人間の心や脳はどのような思考をしているのか、認知言語学の金字塔であるこの1冊に記されています。

➤➤『認知意味論 言語から見た人間の心』

 

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最後に

以上で認知言語学の入門書籍紹介は終了です。気になる1冊があればぜひ手に取ってみてください。

また、ご参考までに言語学全般に関するAmazonの人気ランキングは以下のリンクからご覧ください。

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