- boocoは無料で音声が聴けるらしいけど、abceedとどっちがいいの?
- 持っているキクタンやアルクの本を活かせる?
- 無料アプリだけでTOEIC対策は足りるの?
- 有料プランに入るなら、どちらが得なの?
この2つは「教材の音声が使えるアプリ」として並べられることが多く、機能の名前だけを見ると違いが分かりにくいアプリです。
先に結論を言うと、分かれ目は「本をすでに持っているか、これから買うか」です。手元にアルクの書籍があるならbooco、これから教材を揃えるならabceedのほうが安く済みます。
そしてもう1つ、boocoの無料範囲は本当に広いという事実があります。800冊以上の書籍音声が無料で聴けると案内されており、これは他のアプリと比べても際立っています。
筆者は英検1級を保持し、日本最大級の英語サービスの運営に携わりながら、英語学習アプリを比較検証してきました。なお当サイトはboocoと提携しておらず、紹介しても収益は発生しません。条件が合う方には、正直にboocoをおすすめします。

boocoって無料で800冊も音声が聴けるんですよね?それなら課金しなくてもいいのでは…?

その通りだよ。boocoの無料範囲はかなり広い。ただし「音声が聴ける」と「問題が解ける」は別なんだ。そこを整理してから決めよう。

でも本は持っているので、音声さえあれば足りる気がします。

本を持っているなら、それは正しい判断だよ。逆にこれから買うつもりなら計算が変わる。持っているかどうかで損得が逆転するんだ。
- boocoが無料でどこまで使えるのか
- 収録教材の系統の違い(アルク中心か、複数出版社横断か)
- 「無料の広さ」と「無料の深さ」という2つの見方
- 本を持っているかどうかで変わる損得の分岐
- 結論:本を持っているならbooco、これから揃えるならabceed
- boocoの無料範囲は本当に広い
- 収録教材の系統が違う
- キクタンと金のフレーズ、どちらで単語を回すか
- 「無料の広さ」と「無料の深さ」は別
- 有料にすると何が変わるか
- 「無料で十分」と感じたときに確認したいこと
- TOEIC対策として足りるかは「演習と模試」で決まる
- 音声学習は、聞く順番で効果が変わる
- 手元に本があるかどうかで、答えは逆転する
- boocoのほうが向いているケース
- 併用しても、記録は片方に寄せる
- 無料で通す構成も、実際に成立する
- 3か月で見ると、本を買うより安く収まることがある
- 最初の1週間で見るのは、対応教材があるかどうか
- この2つで失敗するのは、たいてい確認漏れ
- アプリを乗り換えるべきかの判断
- boocoとabceedのよくある質問
- まとめ:無料の広さで選ぶか、演習まで含めて選ぶか
結論:本を持っているならbooco、これから揃えるならabceed

・複数の出版社の教材を横断できる
・問題を解いた記録を残せる
・演習結果から復習へ戻りやすい
音声を聴くだけで終わりたくないなら、abceedで教材選びから演習・復習まで一度通してみてください。
最初に全体像を示します。この2つは似た機能を持ちながら、前提としている読者の状態が違います。
- アルクの書籍を持っている → booco。音声を無料で使えるので追加費用が要りません
- これから教材を揃える → abceed。本ごと借りるほうが安く済みます
- 講義で基礎から立て直したい → どちらでもなく講義型(スタディサプリTOEICとabceedの比較へ)
言い換えると、boocoは「持っている本を使いやすくする道具」、abceedは「本ごと借りる仕組み」です。目的が違うので、どちらが優れているという話にはなりません。
この違いは、費用の考え方に直結します。boocoはすでに払った書籍代の価値を引き出すサービスで、abceedはこれから払う書籍代を月額に置き換えるサービスです。手元に本があるほど前者が有利になり、これから買う冊数が多いほど後者が有利になります。

比較の前提を3つそろえる
以降は次の順で見ていきます。所有状況から順に、判断が変わる順序で並べます。
- 無料でどこまで届くか(boocoの強みを正確に把握する)
- 収録教材の系統(使いたい本がどちらにあるか)
- 解いた結果が返ってくるか(模試・予測スコア・分析の有無)
boocoの無料範囲は本当に広い
比較の前に、boocoの強みを正確に押さえておきます。ここを小さく見せると判断を誤ります。

1800冊以上の書籍音声が無料
boocoはアルクが提供するアプリで、2020年にリリースされ累計200万ダウンロードを超えています。公表されている案内によると、800冊以上の語学学習書籍の音声を無料でダウンロードして聴けるとされています。
対象が広いだけでなく、ダウンロードして端末に保存できる点も実用的です。通信環境を気にせず再生できるため、地下鉄や飛行機の中でも学習が止まりません。
これは非常に大きな価値です。語学書に付属する音源をCDから取り込む手間、スマホへ移す手間、頭出しの手間がすべて消えます。
この手間の削減は、想像以上に学習量を左右します。「聴きたいと思ってから実際に音が流れるまで」の時間が長いほど、人はその学習をやらなくなります。通勤中に思い立ってすぐ再生できるかどうかで、月間の練習時間は何時間も変わります。機能表には現れにくい部分ですが、継続率にはっきり効きます。
2リスニング機能が細かい
再生スピードの調整、指定フレーズの再生といった機能が用意されています。聞き取れなかった箇所だけを繰り返すという練習が、数タップでできる設計です。
この「数タップで戻れる」という点が重要です。CDやパソコンの音楽プレーヤーで同じことをしようとすると、シークバーを動かして位置を探す作業が発生します。数秒の手間でも、1回の学習で何十回も繰り返すとなると無視できません。操作の軽さは、そのまま反復回数に変わります。
リスニング対策は同じ音源を何度も聞き直す作業が中心になります。ここの操作が面倒だと、その摩擦だけで練習量が落ちます。boocoはこの部分を丁寧に作っています。
3キクタンTOEICシリーズが使える
TOEIC対策としては、キクタンTOEICシリーズを中心に単語や文法をレベル別に学べると案内されています。キクタンを使ってきた人にとっては、そのまま移行できる環境です。
学生時代にキクタンを使っていた人は少なくありません。馴染みのある形式で再開できるのは、学習を再スタートするときの心理的なハードルを下げます。新しい教材に慣れる時間が要らないぶん、初日から本題に入れます。
収録教材の系統が違う
では何が違うのか。最も実質的な差は、どの出版社の教材を扱っているかです。

booco:アルク刊行物が中心
boocoはアルクのアプリなので、収録されているのはアルクが出している書籍が中心です。キクタンシリーズはその代表格で、単語学習の定番として長く使われています。
有料の booco Plus では、170冊以上が使い放題になり、AIによる出題も加わると案内されています。
abceed:複数出版社を横断
一方abceedは、複数の出版社の市販教材を横断して扱っています。公式の案内ではProプランで470冊以上が使い放題とされ、金のフレーズやでる1000といった他社の定番書も含まれます。
- キクタンで単語を進めたい → boocoが自然
- 金のフレーズやでる1000を使いたい → abceedが対応
- どれを使うか決めていない → 選択肢が広いabceedのほうが迷いにくい
つまり「使いたい教材がどちらにあるか」で決まる部分が大きいということです。ブランドの好みではなく、手元の本や買う予定の本で判断してください。
キクタンと金のフレーズ、どちらで単語を回すか
収録系統の違いは、単語学習の選択に直結します。TOEIC対策の単語帳として定番なのが、アルクのキクタンシリーズと、他社の金のフレーズだからです。
キクタンの特徴
キクタンは音声を使ったリズム学習を軸にしたシリーズで、レベル別に分かれています。耳から覚える設計なので、boocoの音声機能と相性が良い組み合わせです。
金のフレーズの特徴
金のフレーズはTOEICの頻出語をフレーズ単位で覚える構成で、出題される文脈ごと頭に入るのが特徴です。TOEIC専用に絞り込まれているため、短期間で点に直結しやすいと評価されています。
- 耳から覚えたい・リスニングも同時に鍛えたい → キクタン(booco)
- TOEICに絞って短期間で仕上げたい → 金のフレーズ(abceed)
- すでにどちらかを持っている → 持っているほうを使い切る
重要なのは、どちらか1冊に決めて何周もすることです。両方に手を出すと、1周する前に前半を忘れます。冊数を増やすより、同じ1冊に何度も出会うほうが定着します。
「無料の広さ」と「無料の深さ」は別
無料の範囲を比べるときに、多くの記事が量だけで語ります。しかし無料には2つの見方があります。

広さ:boocoの音声800冊以上
boocoの無料は対象の広さが突出しています。800冊以上の音声にアクセスできるという点で、これを上回るサービスはそう多くありません。
深さ:abceed Freeの工程の数
一方abceedのFreeプランは、対象こそ音声320タイトル以上と控えめですが、自動採点マークシートという別の工程を含んでいます。
| 無料でできること | booco | abceed(Free) |
|---|---|---|
| 書籍音声へのアクセス | 800冊以上 | 320タイトル以上 |
| 再生スピード調整 | あり | 倍速・シャッフル・区間リピート |
| 自動採点マークシート | — | あり |
| 学習時間の記録 | あり | あり |
| 教材の使い放題 | 有料(booco Plus) | 有料(Pro) |
※ 2026年7月25日時点の各社公表情報にもとづく整理です。内容は変更されることがあるため、利用前に公式ページでご確認ください。
紙の問題集を解いて答え合わせをする人にとっては、自動採点の有無が地味に効いてきます。一方、音声だけを大量に聴きたい人にはboocoの広さが効きます。求めているものが違えば、答えも変わります。
とくに模試を解いたあとの採点は、200問を手作業で照合する作業になります。集中力を使い切ったあとにこれをやるのは負担が大きく、採点が面倒で模試を敬遠するようになるのはよくあるパターンです。自動採点はこの心理的な障壁を下げます。
有料にすると何が変わるか
無料の範囲を超えたとき、それぞれ何が解放されるのかを整理します。
| 有料で使えるもの | booco Plus | abceed Pro |
|---|---|---|
| 教材の使い放題 | 170冊以上 | 470冊以上 |
| AIによる出題 | あり | 問題レコメンド |
| 本番形式の模試 | — | オンライン模試が受け放題 |
| 予測スコア・分析 | — | TOEIC予測スコア・英語力分析 |
| AI英会話 | — | あり |
| 講義 | — | ライブ講義(週8回開催) |
※ 2026年7月25日時点の公表情報にもとづきます。料金・プラン内容は変更されることがあるため、申込前に公式ページでご確認ください。
差が出るのは模試・予測スコア・分析という「解いた結果を返す」機能です。abceedのProプランは月額1,983円からと案内されており、この価格差はこれらの工程を抱えていることに対応します。

「解いた結果が返ってくる」とはどういうことか
抽象的に聞こえるので具体化します。問題を解いたあと、次の3つが起きるかどうかです。
- 記録される:誤答が残らないと、翌週には何を間違えたか忘れています
- 弱点として分類される:パート別・項目別に整理されて初めて傾向が見えます
- 次に解く問題が決まる:弱点に応じた出題があれば、迷う時間が消えます
音声を聴くだけの学習では、この3工程は発生しません。だからこそ「聞き込んでいるのに点が動かない」という状態が起きます。有料プランの価値は、この工程を自動化してくれる点にあると考えると分かりやすくなります。
もちろん、この3工程はノートでも代替できます。手作業でやるか、仕組みに任せるかの違いであって、必ず課金が要るわけではありません。
「無料で十分」と感じたときに確認したいこと
boocoの無料範囲が広いぶん、「これで足りる」と感じる人は多いはずです。その判断が正しいかどうかを確かめる質問を用意しました。
- 本番形式の模試を確保できているか:通し演習の予定がないなら、そこは埋める必要があります
- 問題を解いて答え合わせをする手段があるか:音声だけでは得点力は上がりません
- 誤答を記録する場所があるか:ノートでも構いませんが、無いと復習が回りません
- 伸びているかを確認する指標があるか:手応えがないと2〜3週間で止まります
4つすべてに答えられるなら、無料の構成で問題なく戦えます。逆に2つ以上が空欄なら、そこが今後のボトルネックになります。
とくに1つ目は軽視されがちです。TOEICは2時間の長丁場で、後半の集中力低下と時間配分が得点を左右します。この感覚は通し演習でしか身につきません。無料で通すと決めるなら、模試だけは何らかの形で確保してください。
TOEIC対策として足りるかは「演習と模試」で決まる
ここが判断の核心です。音声が充実していても、それだけではスコアは動きません。

音声だけでは埋まらない失点
TOEICで落とす原因を分解すると、次の3つに集約されます。
- 構造が取れない:単語は分かるのに文の意味が掴めない。文法の理解が必要です
- 時間が足りない:知識はあるのに解き切れない。時間を計った演習が必要です
- 形式に慣れていない:2時間の集中力と時間配分。本番形式の模試でしか鍛えられません
音声練習はリスニングの聞き取り精度に効きますが、この3つはどれも別の練習が必要です。とくに3つ目は、通し演習を一度もせずに受験すると当日に崩れます。
誤解のないように書いておくと、これはboocoの欠点ではありません。音声アプリは音声練習の道具であって、総合対策アプリではないというだけです。役割を正しく理解して使えば、非常に強力な道具になります。問題が起きるのは「これ1つで全部できる」と期待したときだけです。
模試を別に確保できるなら無料構成でも成立する
逆に言えば、模試さえ別に用意できるなら、無料の構成でも十分に戦えます。公式形式の問題集を1冊買い、その音声をboocoで聴き、答え合わせは手作業か別のアプリで行う。この形なら書籍代だけで済みます。
実際、この構成でスコアを伸ばしている人は少なくありません。重要なのは有料か無料かではなく、解いて・間違えて・原因を分けて・もう一度解くという循環が回っているかどうかです。仕組みに任せるか手作業でやるかの違いにすぎません。
無料でどこまで対策できるかはTOEICアプリは無料でどこまで使えるかで詳しく整理しています。
- 模試が同じ場所にある:本番形式の通し演習を別途用意する必要がありません。
- 解いた結果が数字で返る:予測スコアとパート別の分析で、次にやることが決まります。
- 他社の定番教材が使える:金のフレーズやでる1000など、買う予定の本が含まれる可能性があります。
無料トライアルを使えば、これらのPro機能を実際に触ってから判断できます。狙っている教材が対応しているかどうかは、自分の端末で確かめるのが確実です。
音声学習は、聞く順番で効果が変わる
boocoの強みは音声機能にあります。ただし音源があるだけでは伸びません。どう使うかで効果が変わります。
1まず何も見ずに聞く
最初はスクリプトを見ずに通しで聞きます。ここで「どこが聞き取れなかったか」を体感するのが目的です。全部理解できなくて構いません。
いきなりスクリプトを見ながら聞くと、読めば分かる状態になってしまい、自分の弱点が見えなくなります。
2スクリプトで答え合わせをする
次に文字で確認します。ここで分かるのは「知らない単語だったのか、知っているのに聞き取れなかったのか」という区別です。
この2つは対処が違います。知らない単語なら語彙の補強、知っているのに聞き取れなかったなら音の慣れの問題です。
後者の場合、原因はたいてい音の変化にあります。英語では単語同士がつながったり、音が脱落したりします。文字で知っている形と実際に聞こえる音が違うため、認識できません。これは語彙を増やしても解決せず、同じ音源を繰り返し聞いて耳を慣らすほうが速く改善します。
3聞き取れなかった箇所だけ繰り返す
ここで区間リピートが効きます。全体を何度も聞き直すのは効率が悪く、聞けなかった数秒だけを繰り返すほうが速く改善します。
boocoの再生機能が細かいことの価値は、まさにこの工程にあります。操作が面倒だと、この一番効く練習を飛ばしてしまうからです。
4倍速で耳を慣らす
慣れてきたら再生速度を上げます。1.2倍から1.5倍程度で聞いておくと、本番の速度が遅く感じられるようになります。
ただし最初から倍速にしないでください。聞き取れていない状態で速度を上げても、雑音として流れるだけです。等速で内容が追えるようになってから速度を上げる、という順序を守ってください。
この練習だけでは足りない部分
一方で、この練習で伸びるのはリスニングの聞き取り精度です。Part3・4の設問を先読みする技術や、リーディングの時間配分は別の練習が必要になります。音声練習の効果を正しく見積もっておいてください。
手元に本があるかどうかで、答えは逆転する
ここまでの内容を、手元の状況に落とし込みます。

アルクの書籍を複数持っている
boocoが向きます。持っている本の音声が無料で使えるなら、それだけで大きな価値があります。新たに教材を買う予定がないなら、追加の費用をかける理由はありません。
これから教材を揃える
abceedのほうが安く済む可能性が高いです。単語帳・文法問題集・公式形式の問題集を揃えると5,000円以上かかりますが、使い放題ならその範囲が月額に含まれます。
さらに、買う前に中身を確認できるという利点もあります。実際に開いてみて合わなければ別の本に移れるので、「買ったけれど自分には難しすぎた」という失敗がなくなります。書店で立ち読みして判断するより確実です。
他社の本をすでに持っている
金のフレーズやでる1000を持っているなら、abceedで対応しているか確認する価値があります。手持ちの本がアプリで使えるなら、音声と採点の手間が消えます。
なお、abceedには書籍を単体で購入できる仕組みもあると案内されています。使いたい本が1冊だけなら、使い放題プランに入らず単体購入で済ませるほうが安い場合があります。月額と単体購入のどちらが得かは、使う冊数で判断してください。
リスニングだけ強化したい
目的がリスニングに限定されているなら、boocoの無料範囲で足りる場合があります。音声へのアクセスと再生機能が揃っているため、聞き込む練習はこれで回せます。
ただしTOEICのリスニングは、聞き取れるだけでは満点になりません。Part3・4では設問を先に読んでおく技術が必要で、これは問題形式に沿った演習でしか身につきません。聞き取り精度はboocoで上げつつ、形式への慣れは別に確保するという分担になります。
boocoのほうが向いているケース
ここまで演習環境の話が続いたので、逆側も正直に整理します。次に当てはまる方には、boocoのほうが素直に噛み合います。
- キクタンを使っている・使う予定:シリーズがそのまま活きます
- 音声だけが欲しい:無料の範囲で完結します
- 完全無料で通したい:800冊以上の音声が無料という条件は強力です
- アルクの教材を買い足す予定:同じ環境で扱えます
- リスニング対策が最優先:再生機能の細かさが効きます
繰り返しになりますが、当サイトはboocoと提携しておらず、紹介しても収益は発生しません。それでも条件が合う方には勧めます。手持ちの本が対象外なら、契約しても開く機会が来ないからです。
併用しても、記録は片方に寄せる
役割が違うので、両方を使うこともできます。
- 音声・リスニング:booco(手持ちのアルク書籍を活用)
- 問題演習・模試:abceed
- 記録:どちらか一方に集約する
ただし学習の記録を残す場所は1つに決めてください。音声はbooco、演習はabceedと分けた場合でも、記録だけは片方に寄せてください。
また、併用にはコストがあります。金銭面だけでなく、アプリを2つ開く手間と、どちらを優先するかの判断が毎日発生します。学習時間が限られているほど、道具は少ないほうが有利です。

まずは片方を1か月使ってみて、足りないと感じてからもう一方を足すほうが失敗しないよ。最初から2つ動かすと、どっちが効いたか分からなくなるんだ。
演習と模試を先に整えたい方は、無料トライアルで教材の対応状況を確かめるところから始めてください。
無料で通す構成も、実際に成立する
課金しないという選択も十分に成立します。その場合の現実的な構成を示します。
この構成なら、費用は問題集代だけです。有料プランを検討するのは、この形で1か月続けて壁に当たってからで十分です。
壁の出方は決まっています。1冊目を終えた時点で「次に何をやるか」で止まり、1か月ほどで「伸びているか分からない」と感じ、直前期に「模試をもっと解きたい」となる。この3つのどれかに当たったときが、課金を検討するタイミングです。当たっていないなら、無料のままで何の問題もありません。
3か月で見ると、本を買うより安く収まることがある
判断材料として、実際に3か月使った場合の費用を並べます。申し込みから試験日までがおおむねこの長さに収まるためです。
手持ちの本がある場合
すでにアルクの書籍を持っているなら、boocoの無料範囲で音声が使えます。追加の費用は0円です。ここに公式形式の問題集を1冊だけ足しても3,000円程度で収まります。
これから教材を揃える場合
単語帳1,000円前後、文法問題集1,500円前後、公式形式の問題集3,000円前後で、合計5,500円程度。abceedのProプランなら月1,983円からなので3か月で約6,000円です。
| 3か月の想定 | 費用の目安 | 手に入るもの |
|---|---|---|
| 手持ちの本+booco無料 | 0〜3,000円 | 音声・リスニング練習(+問題集1冊) |
| 紙の教材を新規に揃える | 5,500円前後 | 買った冊数分の教材 |
| abceed Pro | 約6,000円 | 教材470冊以上・模試・予測スコア・分析 |
※ 2026年7月25日時点の公表情報と一般的な書籍価格にもとづく試算です。実際の金額は申込画面と店頭価格でご確認ください。
この表が示すのは明快な事実です。手持ちの本がある人にとってboocoは圧倒的に安く、教材を新規に揃える人にとってはabceedがほぼ互角以上になります。だからこそ「持っているかどうか」が分岐点になるのです。
最初の1週間で見るのは、対応教材があるかどうか
どちらを選んでも、最初の1週間で定着するかどうかが決まります。入れたまま放置する典型を避ける手順です。
最初の確認を「対応教材があるか」に置くのがこの2つを比べるときのコツです。機能がどれだけ優れていても、使いたい本がなければ意味がありません。
この2つで失敗するのは、たいてい確認漏れ
この2つを検討する人が陥りやすい失敗を挙げます。
- 対応教材を確認せずに契約する:使いたい本がなければ、冊数の多さは意味を持ちません
- 音源を次々に変える:同じ音源を繰り返すほうが定着します
- 聞き流しだけで終わる:聞き取れなかった箇所を特定しないと精度は上がりません
- 模試を確保しないまま受験する:どの点数帯でも不利になります
3つ目は特に多い失敗です。聞き流しは「勉強した感」が得られるぶん、効果を過大評価しやすいのが厄介なところです。数分でいいので、必ずスクリプトで答え合わせをしてください。
アプリを乗り換えるべきかの判断
すでにどちらかを使っている場合、乗り換えるべきか迷うことがあります。判断の基準を示します。
乗り換えを考えてよいサイン
- 使いたい教材が入っていない:最も明確な理由です。機能では代替できません
- 解いた結果が記録されず、復習が回っていない:仕組みの問題です
- 模試を解く手段がないまま試験日が近づいている:直前期に効いてきます
乗り換えないほうがよい場合
一方で、「なんとなく伸びていない気がする」という理由での乗り換えは避けてください。アプリを変えると学習記録がリセットされ、また最初の1週間からやり直しになります。
2〜3週間ごとに乗り換えていると、半年経っても「最初の1週間」を繰り返しただけという状態になりかねません。最低1か月は同じ環境で続け、模試の数字で判断してください。
boocoとabceedのよくある質問
比較検討の途中でよく寄せられる疑問をまとめました。所有状況がはっきりしないときの目安にしてください。
boocoは無料でどこまで使えますか?
800冊以上の書籍音声へのアクセス、再生スピード調整、指定フレーズ再生、学習時間の記録などが無料の範囲と案内されています。教材の使い放題やAI出題は有料の booco Plus の領域です。
手持ちの本は使えますか?
boocoはアルク刊行物が中心なので、アルクの書籍を持っているなら対応している可能性が高くなります。他社の本を持っている場合は、abceedで対応しているか確認するほうが早いです。
キクタンはabceedにもありますか?
abceedは複数出版社の教材を扱っていますが、収録タイトルは変動します。狙っている書籍が含まれるかは、無料トライアルの初日に確認するのが確実です。
booco Plusとabceed Proはどちらが得ですか?
使いたい教材がどちらにあるかで決まります。アルクの書籍を中心に進めるならbooco Plus、複数出版社の定番書を横断したいならabceed Proです。冊数の多さだけで決めないでください。
模試はどちらにありますか?
abceedにはオンライン模試の受け放題が含まれると案内されています。boocoで対策する場合は、公式形式の問題集などで別途確保してください。
Santaアルクとは別のサービスですか?
はい、別のサービスです。boocoは書籍音声と教材のアプリ、SantaアルクはAI診断を中心としたアプリで、目的も機能も異なります。Santaアルクとの比較はSantaアルクとabceedの比較で扱っています。
boocoの有料プランに入る価値はありますか?
アルクの教材を複数使う予定があるなら価値が出ます。音声だけが目的なら無料の範囲で足りるので、有料化を急ぐ必要はありません。まず無料で1か月続けて、教材が足りないと感じてから検討してください。
abceedの470冊は使い切れますか?
使い切れません。3か月で触るのは3〜5冊程度です。価値は冊数ではなく「次に何を買うか迷わなくていい」という点にあります。使う教材が決まっているなら、その本を単体で買うほうが安く済む場合もあります。
リスニングだけならboocoで足りますか?
聞き取り精度を上げる練習という意味では足ります。ただしPart3・4は設問の先読みという技術が必要で、これは問題形式に沿った演習でしか身につきません。音声練習と並行して、形式に触れる時間を確保してください。
両方入れて試してもいいですか?
問題ありません。どちらも無料の範囲があるので、まず対応教材を確認するために両方入れるのは合理的です。ただし本格的に使うのは1つに絞り、記録の置き場所を決めてください。
単語アプリとも迷っています
単語特化型との比較はmikanとabceedの比較で整理しています。「聴く」ならbooco、「覚える」ならmikan、「解く」ならabceedという整理になります。
解約は簡単ですか?
有料プランはアプリまたはWeb上で手続きできます。更新日の前日までに解約する必要がある点は共通しているため、開始日をカレンダーに控えておくと安全です。料金プランと解約手順はabceedの料金・無料体験・解約方法まとめにまとめてあります。
まとめ:無料の広さで選ぶか、演習まで含めて選ぶか
boocoとabceedを、無料範囲・収録系統・有料の中身という観点で比較してきました。
- boocoは800冊以上の音声が無料。持っている本を活かすなら追加費用は不要
- 収録系統が違う。アルク中心か、複数出版社横断かで使える教材が変わる
- 無料には「広さ」と「深さ」の2つの見方がある
- TOEIC対策として足りるかは演習と模試を別に確保できるかで決まる
音声が無料で聴けることの価値は本物です。CDの取り込みや頭出しの手間が消えるだけで、リスニングの練習量は目に見えて増えます。その意味で、boocoは「持っている本の価値を引き出すアプリ」として非常に優秀です。
本棚に眠っている語学書があるなら、まずそれが対応しているかを確かめてみてください。すでに払ったお金の価値を、追加費用なしで引き出せる可能性があります。新しい教材を探す前に、手元の資産を確認するほうが早い場合は多くあります。
一方で、TOEICのスコアを動かすには聞くだけでは足りません。解いて、間違えて、原因を分けて、もう一度解く。この循環をどこで回すかを決めておく必要があります。
選び方をもう一段だけ短くまとめます。手元にアルクの本があるならbooco、これから教材を揃えるならabceed、講義で基礎から立て直したいならスタディサプリ。この3つの入口さえ間違えなければ、あとはどれでも前に進みます。
最後に、今日やることを1つだけ。手元にある英語の本を1冊選んで、その音声がboocoで聴けるか確かめてください。聴けるなら、明日から通勤時間がリスニングの練習時間に変わります。聴けないなら、その本がabceedで対応しているかを次に確認してみてください。どちらにしても、今ある教材を活かすところから始めるのが一番早い方法です。
なお、本記事に記載した機能・収録冊数・料金は2026年7月25日時点で各社が公表している内容にもとづいています。プラン構成やキャンペーンは変更されることがあるため、申し込みの直前には必ず公式ページの現在の表示をご確認ください。



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