なぜバスは on で車は in?前置詞は乗り物では決まらない

on the busとin the carの前置詞の違いを示すサムネイル
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バスは on the bus、車は in the car。どちらも中に乗り込むのに、前置詞が分かれます。on は「上」、in は「中」と習ったのに、これはどうしてでしょうか。

鍵を先に言うと、on / in は乗り物の名前で決まるのではなく、その空間を「乗る面」と見るか「囲まれた中」と見るかで選ばれるからです。鍵は、乗り物の種類ではなく、その空間と体の関係にあります。

なぜ on the bus なのに in the car なのか?
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「on は上、in は中」だけでは、乗り物で行き詰まる

on は「上」、in は「中」と習います。ところが乗り物では、この説明だけだとうまくいきません。

  1. I’m on the bus. (バスに乗っている)
  2. I’m in the car. (車に乗っている)
  3. I’m on the train. (電車に乗っている)

バスの中に体を入れているのに on、車の中に入っても in。「上か中か」で考えると、どちらも中に入っているのに前置詞が分かれる理由が見えません。

バスも車も中に入るのに、なぜ片方は on なんですか?

その乗り物を「乗って動く床のある空間」と見るか、「小さく囲まれた中」と見るかの違いなんです。

まずは、on と in が空間をどう捉えているのかからはっきりさせましょう。

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on は「面に乗る」、in は「囲まれた中に入る」

on の中心は、接触する面に乗っているという感覚です。on the table なら机の面の上、on the wall なら壁の面に接しています。

in の中心は、囲まれた空間の内側にあるという感覚です。in the box なら箱の中、in the room なら部屋の中です。

onが面への接触inが内部への包含を表すコアイメージの図
on は面に乗る感覚、in は囲まれた中に入る感覚。これが乗り物にも及びます。

この2つのコアが、そのまま乗り物にも当てはまります。問題は、同じ乗り物を「乗る面」と見るか「囲まれた中」と見るかが、乗り物の大きさで変わることです。

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大きく歩ける乗り物は on、小さく囲まれる乗り物は in

バス・電車・飛行機のように、立って歩ける床のある大きな乗り物は、その床という面に乗っている感覚で捉えられます。だから on the bus、on the train、on the plane となります。

一方、車・タクシーのように、座ったまま小さく囲まれる乗り物は、その内部に入り込む感覚で捉えられます。だから in the car、in a taxi です。

立って歩ける乗り物はon座って囲まれる乗り物はinになる身体スケールの図
立って歩けるほど大きい空間は on、座って囲まれる小さい空間は in に寄ります。

身体スケールで並べてみる

「自分の体がどう収まるか」で並べると、on と in の境目が見えてきます。

乗り物 空間の見え方 前置詞
bus / train / plane 立って歩ける床のある空間 on
car / taxi 座って囲まれる小さい空間 in
bike / horse またがって上に乗る on

自転車や馬に on を使うのも同じです。中に入るのではなく、上にまたがって乗るからです。前置詞は乗り物名ではなく、その空間と体の関係で選ばれているわけです。

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だから「乗る」の一語訳だけでは追いつかない

日本語は、バスでも車でも自転車でも、ぜんぶ「乗る」の一語で済みます。だから前置詞の使い分けが、よけいに不思議に感じられます。

英語は「乗る」という行為を、空間との関係(面に乗るか、中に入るか)まで含めて前置詞で示します。一語訳で覚えるより、空間の見方ごと捉える方が、初めての乗り物でも見当がつきます。

もちろん、慣用で固まっている部分もあり、完全に理屈だけでは割り切れない例もあります。それでも、on=面に乗る、in=囲まれた中、というコアを持っておくと、大半の乗り物の前置詞は説明がつきます。

乗り降りの動詞も同じ軸で動く

この軸は、乗り降りを表す動詞句にもそのまま現れます。バスや電車には get on / get off、車には get in / get out を使います。面に「乗る・降りる」のか、容器に「入る・出る」のか、という同じ区別が動詞句にも効いているわけです。

乗り降りでも分かれるget on the bus / get out of the car
面に乗り降りする bus と、内部から出入りする car で、動詞句も変わる。

船や飛行機でも同じ見方ができます。大きな客船や旅客機は、甲板やキャビンという広い空間に乗るので on a ship、on a plane です。一方、手で漕ぐような小さなボートは、中に座り込む感覚が強く in a boat になります。同じ「水上・空の乗り物」でも、大きさで on と in が分かれるのは、やはり乗り物名ではなく空間の見方で決まっているからです。

日本語の「乗る」一語と比べると見えやすい

日本語は、バスでも車でも自転車でも船でも、ぜんぶ「乗る」の一語で表せます。だから英語の on / in の使い分けが、よけいに細かく感じられます。

英語は「乗る」という行為を、その空間を面と見るか容器と見るか、というところまで含めて前置詞に出しています。日本語が一語にまとめている情報を、英語は前置詞で分けている、と考えると整理できます。

一語か、分けるかバスに乗る / 車に乗る → get on the bus / get in the car
日本語は同じ「乗る」、英語は空間の見方で on と in に分かれる。

だから前置詞は、「この乗り物は on、あの乗り物は in」と一覧で暗記するより、その空間に体がどう収まるかを思い浮かべる方が、初めて見る乗り物にも対応できます。立って歩けるなら面に乗る on、座って囲まれるなら中に入る in、と見当をつけられるからです。

たとえばエレベーターは小さく囲まれた空間なので in the elevator、馬は上にまたがるので on a horse、バイクも同じく on a motorcycle です。乗り物の名前を一つひとつ覚えるのではなく、その空間と体の関係を見れば、たいていは自分で選べます。乗る前にひと呼吸おいて、「これは面に乗るのか、中に入るのか」と思い浮かべるだけで、前置詞の取り違えはかなり減ります。

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まとめ:on the bus と in the car を分けるのは空間の見方

最初の問いに結論を示してまとめましょう。

bus が on なのは、立って歩ける床のある空間を「面に乗る」と捉えるからです。car が in なのは、座って囲まれる小さい空間を「中に入る」と捉えるからです。前置詞は乗り物の名前ではなく、その空間と体の関係で決まります。

立って歩ける乗り物はon座って囲まれる乗り物はinになる身体スケールの図
「面に乗る(on)/囲まれた中に入る(in)」に戻すと、最初の疑問はすっきりします。

今回の要点

  • on のコアは「面に乗る」、in のコアは「囲まれた中に入る」。
  • 立って歩ける大きい乗り物(bus/train/plane)は on。
  • 座って囲まれる小さい乗り物(car/taxi)は in。
  • 前置詞は乗り物名ではなく、空間と体の関係で決まる。

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